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イナモリストーンとクレサンベール

更新日:2017.06.17

「イナモリ」と聞いてピンときた人も多いかもしれませんが、「イナモリストーン」とは京セラの創始者 稲盛和夫名誉会長の肝いりで作られた再結晶宝石のことです。

最高品質を人工的に

再結晶宝石は天然石と物理的科学的性質にほとんど違いがありませんが、天然石が自然環境の中で長い年月をかけて結晶が成長してできるのと違い、その環境を人工的に作り出し、工場のコンピュータ制御された環境の中で再結晶させて作りだされたものです。

天然石とほぼ同じ成分を用いて、人工的に最適な環境を作り出して結晶を成長させますので、余計な不純物を排除することができ、成長のバラツキを抑えることで最高品質の宝石の原石を作りだすことができるのです。

クレサンベールというブランド名

このイナモリストーンは「クレサンベール」というブランド名で販売されておりますので、中古市場でもたまに見かけることがありますが、そのクオリティは天然石ではまずお目にかかれないほどの綺麗な宝石で、本当に鳥肌が立ちます。
ある意味、クレサンベールを最高品質の指標として宝石のクオリティを判断することもあるぐらいです。

中古市場での価値は?

さて気になる中古流通相場ですが、おおよそですが購入金額の1/5~1/10程度になることが多いようです。宝飾品は販売するまでに非常に大きなコスト(広告宣伝費、人件費、流通ルート上のコスト等)がかかっていますので、中古品となり商品に残る価値というものは、皆様が考えてらっしゃるよりも少ないですね。

まとめ

さて、イナモリストーンをどう感じられるでしょうか?人工宝石と天然宝石を同じ土俵で判断することはできませんが、最高品質の宝石を比較的お手頃な価格帯で楽しむことができるという面は素晴らしいと思います。同一品質の天然宝石を購入しようとすれば、おそらく一桁以上値段が変わってくるでしょう。

近年ではダイヤモンドも高品質のものが人工的に工場で製造できるようになってきました。人工石と天然石の鑑別が非常に困難で、業界の悩みの種になりつつあります。

イナモリストーン(クレサンベール)のように正しい流通経路で天然石と明確に区別された状況で販売されていれば消費者側も安心ですが、人工ダイヤモンドに関しては今後の動向には注意が必要かもしれませんね。

 

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